マンション売却における内覧の成功のコツ・ポイント
内覧にむけての準備では、主に室内の掃除ポイントなどをお伝えしましたが、こちらでは、それ以外の準備や心構え、内覧時の対応ポイントをお伝えします。
内覧の希望日・時間に都合を合わせる
中古マンションは内覧をしないことには売れません。よって、内覧の申し込みがあれば、できるだけ内覧希望者の希望日・時間に合わせて都合をつけるようにしましょう。
内覧の申し込みは、仲介を依頼した不動産会社の担当から連絡がありますので、いつでも連絡がとれるように、普段出られる電話番号や携帯番号(および携帯のメールアドレス)などを知らせておきましょう。
また、万が一自分が立ち会えない場合には、立ち合いを頼める人をお願いしておくと万全です。
このようにしてなるべく内覧の好機を逃さないようにしましょう。内覧の依頼は断ってはいけません。
アピールし過ぎない
実際、購入希望者が見学しに来るとなると、とても期待が高まって、つい、熱心に物件の売り込みをしたくなってしまいますが、見学者がゆっくり見れないと感じて早々に引き揚げてしまうかもしれません。購入希望者から質問があればよいのですが、売り主側からあれこれ物件のアピールをしすぎるのは逆効果です。
購入希望者が納得のゆくまでゆっくりと見学できるような雰囲気づくりをしましょう。そして、何か質問があれば、すぐに詳しく答えてあげられるようにしておけばよいのです。
想定のQ&A集を作っておく
内覧に来られた購入希望者から質問があったらすぐに答えられるように、想定の質問と答えを考えておきましょう。
よくある質問としては、
・スーパーなど買い物はどこでしているのか
・保育園・幼稚園・学校はどこか、どれくらいかかるか
・医療機関の場所
・近隣の環境(公園や静かさ、雰囲気など)はどうか
・売却理由
などです。
この物件に住むイメージがわきやすくなります。
市町村の施設や電車・バスなども、普段利用していなくてもある程度は質問に答えられるとなおよいでしょう。
中には、買い物をする場所が近くにないなど答えに困る場合もあるかもしれません。特別に良い答えをする必要はなく、自分がどうしているかを飾らずに答えればよいでしょう。「週末に車で10分の大規模スーパーでまとめ買いしています」、「ネットスーパーを活用していますよ」などでよいのです。周辺の環境については、無理によく言ってもすぐにわかってしまいますので逆効果ですし、正直にどうしているかを教えてあげることが買い主にとって良い情報です。答えに少々困る質問ほど、正直に、でも不利になりすぎないような回答を用意しておくとよいでしょう。
また、中古マンションの場合、「売却理由」を気にする購入希望者も意外といます。物件に特に悪い点もない場合、「何かトラブルがあって引っ越すのだろうか」「何か見えない欠陥があるのでは?」ということまで気になる人もいるようです。そんな時に「転勤のために引っ越す」「家族が増えて手狭になった」「実家の両親と暮らすことになった」といったはっきりとした理由があれば買い主も安心するでしょう。曖昧な返事やしどろもどろになると変に誤解を生みますので、回答を用意しておき、買い主に安心感を与えることが大切です。売却理由については、仲介の不動産会社の担当者からも最初に聞かれることでしょうから、その際、相談しておくのもよいでしょう。
内覧にむけての準備とあわせて、ここまでする必要があるのかと思う方もいるかもしれませんが、今回の購入希望者がもし買わなかったとしても、その仲介担当者があなたのお部屋に良い印象を持っていれば、また別の購入希望者を紹介してくれるかもしれません。「あそこは感じの悪い売り主さんだから紹介したくないな」と思われるよりは、いい物件・いい売り主として、よい購入希望者を紹介してもらえるよう、いつでも内覧に応じられるようにしておきましょう。