マンション売却 成功のポイント 購入希望者にはできるだけ早く内覧させよう
中古マンションを売却する場合、居住用の場合は内覧をしないことには絶対売れません。
また、販売開始してから2週間以内にどれくらいの内覧者が現れるかが、早く高く売れるかどうかの目安になります。
よって、内覧の申し込みがあれば必ず受ける・なるべく早く内覧してもらうようにしましょう。
内覧は絶対に断ってはいけません
内覧の申込があった場合、
・内覧希望者の希望日・時間に合わせて都合をつけるようにしましょう。
・内覧の申し込みは、仲介を依頼した不動産会社の担当から連絡があります。
いつでも連絡がとれるように、普段出られる電話番号や携帯番号(および携帯のメールアドレス)などを知らせておきましょう。
・万が一自分が立ち会えない場合には、立ち合いを頼める人をお願いしておく。
このようにしてなるべく内覧の好機を逃さないようにしましょう。内覧の依頼は断ってはいけません。
いつ内覧の申し込みがあってもいいように準備をしておく
内覧の申し込みには必ず応じるといっても、お部屋がちらかっていてはいけません。
中古と言えども、マンションはとても大きな買い物です。購入希望者に「買いたい!」と思ってもらうことがとても重要です。
必ずしもお金をかける必要はなく、まずは、「清潔に」「なるべく明るく広く見えるように」。
購入希望者の気持ちになって、買いたいと思えるお部屋にしておきましょう。
内覧の準備:場所別ポイント
■玄関
まず、玄関から入るので印象はとても重要です。日頃から掃除をしておきましょう。
必要のない靴は靴箱に入れ、臭いがしないかも確認しましょう。
なお、収納場所は容量の確認のため開けられる場合がありますので、見られてもよいようにしておきましょう。
■室内
部屋を広く見せることが重要です。不要なものは捨てるなど、きちんと片づけておきましょう。
エアコンもカビ臭いと印象が悪くなります。掃除をするとともに、臭いが気になるようならエアコンをつけずに窓を開けるなどしましょう。
室内の照明も明るいほうが印象がよいので、電球が切れていないか、暗くないか、照明が汚れていないか確認し、取り換え、掃除をしましょう
床もしっかりお掃除をしておきましょう。普段スリッパを使っていなくても、用意をしておくのも一案です。
ペットを飼っている場合は、ペットの毛がないかも確認・掃除しましょう。
障子や襖に破れのないように補修しておきましょう。
カーテンについても破れ、汚れ・臭いがないように洗濯・補修しましょう。
■キッチン
キッチンの汚れは、お部屋全体の印象にも影響します。
レンジや換気扇など、油汚れは最低限落としましょう。
また、水回りは特に清潔にしましょう。
■浴室・水回り
カビや水アカは除去しておきましょう。臭いについても注意しましょう。
■収納
収納スペースは、購入希望者が必ずチェックするポイントです。
押入れ・クローゼットの中も整理し、いつ見られてもよいようにしておきましょう。
■バルコニーや庭
不要なものは捨てて、広く見せるようにしましょう。
洗濯物は片づけておきましょう。
鉢植えの手入れや雑草を抜くなどもきれいにしておきましょう。
網戸も忘れがちですが、掃除・補修をしておきましょう。
■玄関ポーチなど
意外と汚れているので掃除をしておきましょう。隅や外壁に蜘蛛の巣などが張っていないよう。
内覧の準備:掃除以外の注意ポイント
■内覧の時間帯
お部屋のアピールポイントにもよりますが、一般的には明るい日中がよいでしょう。
お部屋の向きによっては、東向きなら午前中など、不動産会社に言っておくとよいでしょう。
もちろん、夜景がおすすめであれば、昼と夜の2回きてもらうのもよいでしょう
■お部屋を明るく
お部屋が明るいと印象がいいだけでなく、広くも見えます。
カーテンなどすべて開けて、開放感がある明るい印象になるようにしましょう。
また、室内いたるところ(玄関から水回りまで)、すべてのお部屋の照明をつけておきましょう。
■室温
季節に合わせて、快適な室温になるように調節しておきましょう。
「お部屋はよかったけど寒かったね」などとならないように。
床暖房がある場合は、つけておくと(冬のみですが)説明もしやすいです。
■室内の臭いについて
ペットを飼っている、たばこを吸うなど、自分にはわからなくても他の人には気になる臭いは多いものです。
臭いのもととなるカーテンを洗ったり、壁をふいたり、消臭剤などで十分にケアをしましょう。
この他にも
- マンションの入り口・廊下についてもきれいなほうがよいので、大きなゴミがないか確認しておきましょう。
- 小さなお子様がいらっしゃる場合は、内覧のときだけは公園に連れて行ってもらうなど、購入希望者がゆっくり見学できるように配慮されるとよいでしょう。
内覧の成功のコツ・ポイント
アピールし過ぎない
実際、購入希望者が見学しに来るとなると、とても期待が高まって、つい、熱心に物件の売り込みをしたくなってしまいますが、見学者がゆっくり見れないと感じて早々に引き揚げてしまうかもしれません。購入希望者から質問があればよいのですが、売り主側からあれこれ物件のアピールをしすぎるのは逆効果です。
購入希望者が納得のゆくまでゆっくりと見学できるような雰囲気づくりをしましょう。そして、何か質問があれば、すぐに詳しく答えてあげられるようにしておけばよいのです。
想定のQ&A集を作っておく
内覧に来られた購入希望者から質問があったらすぐに答えられるように、想定の質問と答えを考えておきましょう。
よくある質問としては、
・スーパーなど買い物はどこでしているのか
・保育園・幼稚園・学校はどこか、どれくらいかかるか
・医療機関の場所
・近隣の環境(公園や静かさ、雰囲気など)はどうか
・売却理由
などです。
この物件に住むイメージがわきやすくなります。
市町村の施設や電車・バスなども、普段利用していなくてもある程度は質問に答えられるとなおよいでしょう。
中には、買い物をする場所が近くにないなど答えに困る場合もあるかもしれません。特別に良い答えをする必要はなく、自分がどうしているかを飾らずに答えればよいでしょう。「週末に車で10分の大規模スーパーでまとめ買いしています」、「ネットスーパーを活用していますよ」などでよいのです。周辺の環境については、無理によく言ってもすぐにわかってしまいますので逆効果ですし、正直にどうしているかを教えてあげることが買い主にとって良い情報です。答えに少々困る質問ほど、正直に、でも不利になりすぎないような回答を用意しておくとよいでしょう。
また、中古マンションの場合、「売却理由」を気にする購入希望者も意外といます。物件に特に悪い点もない場合、「何かトラブルがあって引っ越すのだろうか」「何か見えない欠陥があるのでは?」ということまで気になる人もいるようです。そんな時に「転勤のために引っ越す」「家族が増えて手狭になった」「実家の両親と暮らすことになった」といったはっきりとした理由があれば買い主も安心するでしょう。曖昧な返事やしどろもどろになると変に誤解を生みますので、回答を用意しておき、買い主に安心感を与えることが大切です。売却理由については、仲介の不動産会社の担当者からも最初に聞かれることでしょうから、その際、相談しておくのもよいでしょう。
以上、内覧にここまでする必要があるのかと思う方もいるかもしれませんが、今回の購入希望者がもし買わなかったとしても、その仲介担当者があなたのお部屋に良い印象を持っていれば、また別の購入希望者を紹介してくれるかもしれません。「あそこは感じの悪い売り主さんだから紹介したくないな」と思われるよりは、いい物件・いい売り主として、よい購入希望者を紹介してもらえるよう、いつでも内覧に応じられるようにしておきましょう。